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目的と手段の関係 ドラッカーの言葉から企業の目的を考える

この三連休、毎日のように魅力的なイベントがあり、どれに参加すればよいのか思い悩んでしまうような状況でした(笑)

しかし、次女が体調を崩したこともあり、結局自宅でゆっくりと過ごすことになりました。そのおかげでと言ってはなんですが、たくさん読書をすることができました。

 

年に何回かドラッカー氏の著書を手に取るようにしています。

原点回帰、あるいは自身の思考の変化に気づくためなど、目的はいくつかあります。

そして、読むたびに必ず深く考えさせられるのが「目的と手段」についてです。

 

目的を見失う。手段を目的化する。手段に固執する・・・そうして人は道を誤る。

 

それは人が人である限り変わることのない普遍の原理原則。

 

では、何が目的で何が手段なのか?

 

今回は企業経営における目的について考えてみます。

 

企業の目的から考える個人の目的

 

例えば、「企業の目的は利益を生むこと」だと定義されている場合があります。利益第一主義とでも言いましょうか、利益を出すことが最も重要かつ優先されることである。という主張です。リーマンショックによって、そう主張する企業の多くは存続が難しくなりました。公的資金の投入などで辛うじて存続している企業もありますが、結果として世界全体で負債を増大させてしまいました。

 

ドラッカー氏は利益について次のような言葉を残しています。

 

利益とは、企業存続の条件である。利益とは、未来の費用、事業を続けるための費用である。諸々の目標を実現させるうえで必要な利益に欠ける企業は、限界的な危うい企業である。

マネジメント

 

利益とは、目的ではなく企業存続の条件である。つまり、ないと死んでしまう空気のようなものであって、追い求めて溜め込んだりするようなものではないと言います。

 

では、企業の目的とは何でしょうか?ドラッカー氏は次のように定義しています。

 

企業とは、社会における富の創出機関であり、生産機関である。

現代の経営

 

 

つまり、企業の目的は、社会における富の創出=公益にある。企業の利益=私益ではなく公益が先。公益の結果として私益があり、その私益によって企業は存在できる。

 

ここ数十年で定義された言葉としてCSR(corporate social responsibility:企業の社会的責任)やCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)などがありますが、日本には数百年前から「先義後利」や「三方良し」など同様の思想が存在していました。一部の老舗がその思想を受け継ぎ続けましたが、一時の利益に目的を見失い「先利後義」「自分だけ良し」となって消滅してしまう老舗もあります。

 

歴史が証明する事実の一つでありながら、いまだに繰り返される”利益の目的化による滅び”

 

企業であっても、個人であっても、いつの時代も・・・自分の利益という”手段でしかないもの”に囚われない心のあり方が大切なんだと再認識した三連休でした。



 

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